化粧を落とすためにお姉さんは凄く近くに寄ってきた
勘弁してください
「玉の肌が傷んでまうからなー」
優しく化粧を落とすお姉さん
乳首が見せそうで見えない角度
胸の横っかわはずっと見えてて
俺はそれに釘付けだった
息子も釘付けだった
「よし、顔洗ってき。そのまま風呂入ってき」
「はい」
急いで俺は浴室に直行した
もう性欲が限界だ
やばい、本当にやばい
そりゃしたさ
うん、そりゃするさ
だってガキだもん 猿だもん
そんなわけですっきりした俺は風呂から出て
またお姉さん下着パジャマに身を包む
コンビニ弁当を食べて
またコーヒーを頼んだ
「飲めんやろ?」
「飲めます」
「はいはい」
出されたコーヒーにやっぱり梅干の顔をした
「はははっ、懲りんなあ」
暫く時間が流れて
「はあ、そろそろ寝よか」
「おやすみなさい」
「なに言うとん。一緒に寝るんやろ?」
目が点になった
148 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:03:43.62 ID:veZIivoe0
なにを言ってるんだろうと思った
そんな約束はしていない
「なに驚いとん。髪撫でてくれるって言うたやん」
あれってそういう意味だったのか
「丹精込めて撫でてやー」
丹精込めて撫でるってなんだろう
「ほら、寝るで。明日も仕事やねんし」
小さく頷く
お姉さんの部屋に入る
あの落ち着くBGMが流れてた
「奥はうちやから」
「はあ」
ベッドに誘われて入り込む
お姉さんの匂いがした
もうそれだけで眠れそうだった
「はい」
「?」
「ぼうっとしとらんで、ほら」
「あ、はい」
お姉さんの髪を撫でる
俺よりもずっと身長の高いお姉さんの髪
綺麗な髪
赤い髪
撫でる度にいい匂いがする
152 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:07:06.29 ID:veZIivoe0
「なあ」
「はい」
「彼女おるん?」
「いや、いないです」
「の割に髪撫でるの上手いな」
「多分、犬飼ってたから」
「犬? 犬とおんなじか」
「すみません」
「それも悪くないかなあ」
「はあ」
「だって撫でてくれるんやろ?」
別にお姉さんだったら犬でも猫でもワニでも蛇でも撫でる
「なら犬も悪ないな」
「お姉さんは」
「ん?」
「お姉さんは、その、彼氏、とか」
「おらんよ。おったら流石に連れ込まんわ」
「ですよね、はは」
嬉しかった
「でも、好きな人はおるかな」
言葉が詰まる
息が苦しくなった
そのお陰で
「そうですか」
と噛まずに言えた
160 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:11:15.50 ID:veZIivoe0
なんでだろう
凄く夢見た光景なのに
男の夢って具合なのに
なぜだか辛かった
きっとお姉さんに好きな人がいると聞いたからだ
理由はわかってた
胸は苦しい
なのに心地いい
お姉さんを独り占めしている気がした
お姉さんの好きな人にだってこんなことはできないだろうと思った
けど俺はお姉さんの好きな人には成り代われない
結局、お姉さんはその内に眠っていた
泣きそうだったけど
俺もなんとか眠ることができた
起きると横にお姉さんがいた
頭を撫でて、起きてくださいと言う
お姉さんは寝返りをうって抱きついてくる
心臓が一気に跳ね上がる
もうずっとそのままでいたい
でもお姉さんはその内に目を覚ました
抱きついていることに気づくと、より深く顔を埋めた
「ごめんな、ありがとう」
お姉さんの言葉の意味がわからなかったけど
とりあえずお姉さんが喜んでくれるならと
俺はお姉さんの頭を撫でた
167 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:17:14.81 ID:veZIivoe0
店について開店作業
とりたてて難しいことがあるわけじゃないので忘れてはいない
その日も疎らにお客さんが入っていた
何組目のお客だったか
中盤ぐらいでその人はきた
「よお」
やけにいかつい顔の人だった
ってかヤクザだと思った
「なんやねん」
少なくともお姉さんはその人を嫌っているようだった
「この前の借り、返してもらいに来た」
「自分が勝手にやったんやろ」
「でも助かったろ?」
席に座ったのでいらっしゃいませと通しを出す
「おお、この前のガキンチョか? 随分変わったなあ」
「?」
「なんだ覚えてねえのか。助けてやったろ?」
なにを言ってるのかさっぱりわからなかったのでお姉さんを見やる。
「不良に絡まれとった時、こいつが追い払ってん」
なるほど、それであの三人は逃げたのか。
そりゃこんな顔に睨まれたら逃げたくもなる。
「ありがとうございました」
「気にすんな。お陰でこいつにいいことしてもらえるからな」
「誰がするか」
「本気だ」
179 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:22:53.30 ID:veZIivoe0
ガキでも解る三段論法
俺を助けるお姉さんを助ける強面
↓
それをネタにお姉さんを脅迫
↓
原因は俺
「あの」
「ん? どうした、坊主」
「……困ります」
「……あ?」
「そういうの、困ります」
「おいガキ」
強面が俺の胸ぐらを掴んで引っ張り上げる
なんでこんなこと言ってるんだろう俺はと後悔した
「おいオッサン、その手離さんとキレるで?」
お姉さんがドスの低い声で強面に言う
でもそれもこれも嫌だった
俺が子供だからこうなったんだ
「あの」
強面がこっちを向く
それに合わせて思いっきり手をぶつけてやった
平手で
多分、グーで殴ることが恐かった
そういう経験がなかったから
だから平手で殴った
強面は鼻血を出した
188 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:28:10.93 ID:veZIivoe0
「ガキ……調子に乗りすぎだなあ?」
強面の恫喝に身が震えた
殴るなんてことはついやってしまったことに近くて
それ以上のなにかなんて無理だった
外に連れ出された俺は
五六発ぶん殴られた
こんな痛いことがあるんだと知った
もう人を殴るのはよそうとか考えてた
お姉さんが後ろから強面を止める
強面がお姉さんを振り払うと、壁にぶつかった
お姉さんが痛そうな声をだした
なにを考えたわけでもなく強面に突撃する
なにもできないけど許せなかった
振り払われて、また殴られて
「気分悪い、二度と来るか」
捨て台詞を吐いて、強面は帰った
お姉さんが中の客を帰して
意識の曖昧な俺を看病してくれた
どう看病してくれたかは覚えてないけど
お姉さんは泣いていたような気がする
ごめんな、ありがとう
と言っていた気がする
でも、俺にはやっぱり意味がわからなかった
殴られたからか、わからなかった
お姉さんが泣いているのは見たくなかったから
泣かないで、と手を伸ばした
お姉さんの頭を優しく撫でた
201 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:36:01.61 ID:veZIivoe0
気づくとお姉さんの部屋にいた
いつの間にか気を失った俺はお姉さんに運ばれたらしい
寝起きだからかぼうっとする
でもおでこがひんやりと気持ちいい
「おはよ」
お姉さんはベッドの横にある勉強机みたいなやつのイスに座ってた
パソコンを触ってたらしい
「おはよ、ございます」
起き上がろうとしたけど体が痛くてうめき声が漏れる
「あかんて、今日はゆっくりしとき」
「でも、仕事」
「なに言うとん。そんな面じゃお客さんびびるし、あの鬱陶しい客が二度と来ん言うてんから、うちとしては充分や。ほんまにありがとう」
「君はうちの幸運やな」
「役に立てました?」
「充分やって。あの客な、前から鬱陶しかってん。ああやって誘ってきてて。でも多分、ほんまに二度とこんやろ。なんせ、十五歳の子供に鼻血出されてもうたからな。メンツが立たんで」
にやりとお姉さんは笑う。
「凄いな、自分。恐かったやろ、痛かったやろ」
強かったけど、痛かったけど
それどころじゃなかった
そんなことどうでもいいぐらいに怒っていた
「別に」
「かっこつけんなや。でも君」
「かっこよかったよ」
嬉しいよりも照れくさい
俺は布団の中に顔を隠す
「なんか食べられそうなもん持ってくるわ。口ん中切れとるやろうけど、ゼリーなら食えるやろうから」
210 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:40:31.07 ID:veZIivoe0
ゼリーは確かに食べられたけど
口の中は切れてて痛かった
でもまあ
「はい、あーん」
「自分で食べますよ」
「ええから」
「いや」
「はよ口開けろや」
「はい」
お姉さんが食べさせてくれたからなんでも食べれた
お姉さんが食べさせてくれるなら納豆でも食べれそうだった
納豆嫌い
「なんか欲しいもんある?」
「欲しいもの?」
「漫画でも食べ物でも用意するから。高いもんは勘弁してほしいけどな」
「じゃあ」
俺はこの時も知らなかったけど
殴られすぎると熱がでるらしい
だから思考があやふやになって
突拍子もないことを言ってしまうようだった
「お姉さん」
言ってから後悔した
なんてことを言うんだ俺は、って
「な、なんでもないです」
「うちは奥やからな」
お姉さんがベッドに潜り込んでくる
229 : >>209 タクシー : 2013/03/19(火) 23:46:44.69 ID:veZIivoe0
一緒に眠った経験もあるわけだけど
その時とは雰囲気が違って
俺は借りてこられた猫のように固まった
「こんな」
お姉さんの手が頭に触れる
いつも俺がそうするように
優しく髪を撫ではじめる
「こんなぼろぼろになってもうてな」
「ごめんな」
別にぼろぼろになるのもぼこぼこになるのも
お姉さんを守れたならそれでよかった
お姉さんが喜んでくれてるし
ちょっとでも役に立てたみたいだし
お姉さんが頭を撫でる
それはとても心地いい
「ほんで」
「どないしてほしいん?」
それに答えられるわけもなく
恥ずかしくなって顔を反対側へ背けた
「なんてな、はは」
「それはちょっと卑怯やな」
お姉さんの手が首の下に移動する
それこそ犬猫のようにそっと撫でられて
くすぐったくて体が跳ねた
「こっち向いて」
耳元でそっと囁かれた甘い言葉に脳が痺れた
視界すらぼうっとしている中でお姉さんの方に振り向くと
唇が唇に触れる
249 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:52:33.28 ID:veZIivoe0
ファーストキスだ
とか
思う間もなく
お姉さんの舌が口の中に入ってくる
生暖かい別の生き物が
滑りを立てて侵入する
動く度にそれは音を発して
俺とお姉さんがつながっていることを証明した
舌と舌が絡んで
お姉さんの舌が口の中の全てを這う
横も
舌の裏も
上も
歯も
口の切れた痛みも忘れて
ただ侵されることに集中した
これ以上ない幸福が詰まっているような気がした
お姉さんの手が俺の右手に触れて
指先ですっとなぞる
それは手から全身に電流を流して
意識が更に拡散していく
手を握られる
俺も握り返す
お姉さんが手をどこかに連れていく
そこで離される
合図だと思ったから手を滑らせる
初めて触る、女性の胸
264 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/19(火) 23:57:42.22 ID:veZIivoe0
舌がすっと引いていって
お姉さんが視線を合わせる
「ええよ?」
小さな吐息に混ざった声で
俺の消し飛んでいたと思われる理性が外れた
胸
柔らかな、胸
手の平いっぱいに感触を確かめるため
ゆっくりと揉んだ
手の中心部分にお姉さんの突起があって
それは揉むとかイジるとかよりも
舐めたり吸ったりしたい気分が勝る
でも、揉む
だって揉むとお姉さんが
声を殺して息を吐く
「ん」
それを俺が見つめていると
恥ずかしそうに視線を逸した
「見んといてや、年下に感じさせられるんなんて恥ずいわ」
胸の内で想いが強まる
何度も何度も
お姉さん
って呟いた
胸の内で
想いが深くなって
俺の方からお姉さんにキスをした
275 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/20(水) 00:02:48.55 ID:x60gR+VC0
とても綺麗で
とてもかっこいいお姉さん
そのお姉さんが俺にキスをされて小さな声をあげる
とても愛らしくて
とても可愛いお姉さん
胸を弄られながらキスをされて
だんだんと体温が上がっている気がした
でも、どうしたらいいんだろう
俺はまだ経験がない
エロ本の知識しかない
それは基本的に間違っているとみんな言う
だから下手なことはできない
突然だった
突然股間に衝撃が走った
お姉さんが握ってきたのだ
生で
「年下にやられっぱなしは性に合わんわ」
俺が覆いかぶさっていた体勢をぐるりと回して
お姉さんが俺を覆う
布団はずれてはだけたお姉さんの服
綺麗な胸があらわになっていた
「なあ、気持ちいい?」
お姉さんの細長い指が俺のを握って
微かに上下へと動き始めた
288 : 名も無き被検体774号+ : 2013/03/20(水) 00:08:52.96 ID:x60gR+VC0
気持ちいいに決まってる
けど気持ちいいなんて言えるはずがない
俺はどういう対応をしていたのだろう
気持ちいいけど恥ずかしくて
その顔を見られるのが嫌で背けてたのかもしれない
ちらりと横目でお姉さんを見ると
うっすらと笑みを浮かべて
楽しそうに俺を眺めていた
「なあ」
耳元で囁かれる声
俺はそれに弱いのか脳がくらくらと泳ぎだす
「気持ちいいやろ?」
問われて、答えられるはずがないのに
つい口を出てしまいそうになった
お姉さんは変わらず手を動かしていて
でもそこに痛みはなく
ただただ気持ちいい
「言わんとやめるで?」
その言葉を聞いて凄く胸が苦しくなった
やめないでほしい
ずっと続けてほしいくらいだ
やめないでください
息も絶え絶えに発する
「なんかいった?」
お姉さんの手が止まる
「やめないで、ください!」
ええこやな、とお姉さんはつぶやいて。
俺の首筋をすっと舐める。
その右手はまた動き始めて
上下だけではなく
先端を凝らしてみたり
付け根を押してみたり
さっと指先でなぞってみたり
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